IoTのアソディーノグループ 便利をもっと身近に・・・。可視化から価値化の時代へ。

鳥獣駆除を効率化するInternet of Things

日本全国でイノシシ、シカ、サルなどの鳥獣による農作物被害が広がっている。
特にイノシシによる被害がすさまじく、農地に出没して作物を食い荒らし、踏みつぶしてずたずたにしてゆく。
イノシシは近年個体数を急激に増やし、2013年時点で98万頭と、1990年の26万頭から3倍以上になっている。
イノシシによる農作物の被害額は、年間50億円を超えるという。

今回取材をしたプロのイノシシハンターは、地元の猟友会に所属し、自治体の要請でイノシシを駆除している。
イノシシが出没するエリアに高さ1メートル、長さ2メートルほどの
大きさの箱罠(ハコワナ)と呼ばれる鉄製のオリを設置し、イノシシを生け捕りにする。
箱罠の中にはエサが置かれ、イノシシがオリの中に入ると自動的に鋼鉄の扉が下がってイノシシを閉じ込める仕組みだ。

今まで設置した箱罠の数は20以上にも及ぶ。
今まではイノシシがかかっているか、毎日山中を歩き、箱罠を一つずつチェックしなければならない。
たまにチェックが行き届かず、閉じ込められたイノシシを死なせてしまう事もある。
イノシシが死んでしまうと、食肉として売る事は出来なくなる。
また、イノシシはオリに閉じ込められると激しく暴れる。
オリの中で長時間暴れたイノシシは全身傷だらけとなり、食肉としての価値が大きく下がってしまうこともあった。

そんなある時、アソディーノグループが開発した小型IoTデバイス「UEKI」を箱罠に取り付けることにした。
「UEKI」を箱罠に取り付け、イノシシがオリに入って扉が閉まるとハンターのスマホへメールが行く。
「UEKI」は太陽光パネルから電気を取り込むので、電源の心配もない。

「UEKI」を取り付けたことで、箱罠を毎日チェックする仕事から解放された。
「UEKI」からメールが来るとハンターは直ちに現場へ向かい、イノシシを捕獲する。
捕らえたイノシシは処理され、地元の料理店などに販売される。
体の傷が少ないので、イノシシは味が良いと評判だ。

「UEKI」を入れたことで、イノシシハンターとしての暮らしは大きく変わった。
鳥獣駆除の現場でも、IoTがこうして今日も変革をもたらしている。

PAGE TOP