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スマートゴミ箱でコスト削減するInternet of Things

熊本市内にある公園は湖の周辺を丁寧に整備して作られた熊本市民の憩いの場だ。
湖を囲むようにジョギングコースが敷かれ、人々がジョギングやウォーキングを楽しんでいる。
園内の各所にベンチとテーブルが置かれ、若い夫婦が笑いながら子供と弁当を広げている。
周囲に高い建物がほとんどないので、空が一層青く、広い。
暑い夏の日など、入道雲が間近に迫って来るようにも見える。

そんな公園で、ゴミ箱を使ったある実験が行われている。
一見したところ何の変哲もないただのゴミ箱だが、実はこのゴミ箱にはIoTベースの監視システムが組み込まれている。

この、スマートゴミ箱とでも呼ぶべきゴミ箱の仕組みはこうだ。
高さ110センチ、幅80センチほどの大きさのゴミ箱の上部には小型の箱型デバイスが取り付けられている。
デバイスに組み込まれたセンサーが、ゴミ箱の底からゴミの嵩の最上部までの距離を計測する。
計測された数値はWi-Fiとクラウドを経由し、スマートフォンなどへ送信される。

この仕組みにより、公園の清掃作業員がゴミ袋を交換するためにゴミ箱を一つずつチェックする必要がなくなる。
例えば、あらかじめ数値を「80%」と設定しておけば、ゴミの嵩の高さが80%に達したら自動的にメールが送られてくる。
ゴミの嵩が「10%」「50%」ならゴミ袋を交換する必要がない。
つまり、ゴミ袋がいっぱいになったゴミ箱だけゴミ袋を交換すればよくなる。

スマートゴミ箱の導入により清掃作業員の負担が軽減され、人的コストの削減も可能になる。
ゴミ箱は公園の他、役所や図書館などの公的施設、イベント会場、運動競技施設、
大学、病院、ショッピングモール、空港など、ありとあらゆるところに置かれている。
スマートゴミ箱への潜在ニーズは測り知れない。

この実験が終わると、スマートゴミ箱は九州のある有名テーマパークへ導入されるそうだ。
ゴミ箱のような日常的なものにIoTを組み込むことで仕事のやり方や生活そのものが大きく変わる。
IoTは、そう行った期待を大いに秘めているのだ。

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