IoTのアソディーノグループ 便利をもっと身近に・・・。可視化から価値化の時代へ。

スイカ農家の経営を変えるInternet of Things

スイカの生産高日本一を誇る熊本県。
中でも熊本市植木町はスイカづくりが盛んな地域だ。
植木町のスイカは糖度が高く食感が優れていると評判で、
有名な「伊藤家のスイカ」が象徴するように、日本全国にファンが存在している。

一方で、スイカの栽培は大変な仕事だ。
スイカの栽培では特に土壌とビニールハウスの温度管理が重要で、
スイカの高い糖度を確保するために寒暖の調整が欠かせない。
伊藤家のスイカの栽培では、ビニールハウスの温室を40度以上にし、寒暖の差を広げてより高い糖度を得ているという。

温度管理のやり方はシンプルだ。
温度計を地中に差し、地温を測る。
ビニールハウスの温室も温度計を目測する。
自宅とビニールハウスの間を日に何度も往復し、温度管理を行う。
ビニールハウスから四六時中離れられないので、スイカ生産者は旅行もろくに行けない。

こうしたスイカ農家の経営を変えつつあるのがIoTだ。
アソディーノグループが開発した農業用温度監視システム「UEKI」は、ビニールハウス内の温度を計測する小型デバイスだ。
ビニールハウスに設置された「UEKI」はハウス内の温度を監視、
生産者は自分のスマートフォンからインターネットを経由してリアルタイムで確認出来る。

また、高温などの異常時に警告を送信するアラーム機能も搭載されていて、
例えば生産者が旅行で離れた場所にいる状態でも、仲間の生産者へ対応を依頼する事も可能だ。
また、温度情報はデータベースに保存されるため、温度の推移などをグラフで確認する事も出来る。

伊藤家のスイカの生産者伊藤氏も、この10Tを使ってさらに糖度の高いスイカづくりを目指しているという。
IoTは日々のスイカづくりをより効率的・効果的にするだけではない。
各生産者の栽培情報を蓄積してビッグデータ化する事で、例えば特定の生産者が特定のスイカを作りたいといった場合に、
そのための「スイカ栽培レシピ」を出力するといった事が可能になる。

生産者の高齢化や生産高の減少など、スイカ農家を取り巻く環境は必ずしも万全ではないが、
IoTがスイカ農家の経営を大きく変え始めているのは間違いないだろう。

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