電子部品のメーカーでの導入事例を紹介しよう。
この会社は電子基板の製造を得意とし、工場では7つのラインがほぼフル稼働状態で忙しく動いている。
小型基盤から大型基板まで、基盤のサイズや種類ごとにそれぞれのラインが稼働し、
プリントされた基盤を作業員が一枚ずつ取り上げてチェック、プレートを被せてラインへ戻してゆく。
はんだ印刷された基盤はチップマウントされ、リブローされて最終工程へ進む。
この会社にとっては、工場のラインを動かし続ける事が最重要課題である。
ラインは大量のモーターが駆動し、各種の動作を支えている。
それらのモーターのうち、一つでもトラブルが生じるとライン全体へ影響を与える。
時には、ラインがストップするという最悪の状況を発生させる。
以前はラインのトラブルが悩みの種だった。
特に単価の高い基盤製造に使うラインは、稼働が止まると一時間あたり数百万円の損失が発生する。
仮に一日ストップすると数千万円の損失となる。ラインを常に動かす事が究極のゴールだった。
そんなある日、アソディーノグループが開発した設備異常監視システムを導入した。
IoTベースの加速度センサー付き小型デバイスを、モーターなどの駆動部に取り付けて利用する。
取り付けられたデバイスはモーターの加速度を監視し、異常を事前に検知して警報を送信する。
多くのモーターは、故障する前に異常信号という予兆を発生させる。
アソディーノグループのデバイスは、そうした異常信号を事前に検知し、トラブル発生前に交換を促すのだ。
デバイスの導入により、工場ラインの稼働率が劇的に高まったのは言うまでもない。
モーターのトラブルが起きるのを待つのではなく、トラブルが起きる前に異常を検知し、
ラインが動いていない時に交換する事が可能になった。
今後はデバイスが集めるビッグデータの情報をもとに計画的なモーターの交換を行って行くという。
アソディーノグループの小型デバイスは、縁の下のカ持ちとしてこのエ場を支えている。