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土砂災害システムと繋がるInternet of Things

2016年4月14日21時26分、震度7の地震が突如熊本県を襲った。
続く16日1時25分、本震となる震度7の大きな揺れが再び熊本県を襲った。
後に熊本地震と命名された巨大地震は死者211人、重軽傷者2,746人の被客者を出す、九州の歴史上最悪規模の地震となった。
建物の被害も全壊8,673棟、半壊33,432棟、一部損壊144,402棟と極めて甚大であった。

震度7の巨大な揺れは熊本の地形を一変し、県内の148ヶ所でがけ崩れや土石流などの土砂災害をもたらした。
車で帰宅途中の青年が山崩れに飲み込まれ、命を落としたニュースが記憶に新しい。

阿蘇山の麓阿蘇地域も土砂災害に見鐔われたエリアだ。
大量の土砂が川のように流出し、多くの樹木をなぎ倒した。
押し流された大量の土砂が田畑を覆い、一部は住宅にまで達した。
地震から一年を迎えたこのエリアは、今なお続く余震による土砂災害のリスクに見舞われ続けている。

そうした中、IoTを土砂災害監視に使おうというプロジェクトが始まっている。
地元の専門家がアソディーノグループと共同で、IoTを使った土砂災害監視システムを開発しているのだ。
このシステムは、ゴルフティーの様な形の小型の杭に加速度センサーとGPS機能を搭載し、
土砂災害のリスクがある山や崖などの地盤に差し込んで監視するものだ。

地盤に差された小型杭はWi-Fiを経由して本機「UEKI」へデータを送信する。
「UEKI」からはクラウドを経由してパソコンやスマートフォンなどへデータを送信する。
加速度センサーが振動などの異常を検知すると、直ちに警報を送信する。
阿蘇エリアでは現在、30本の小型杭が埋め込まれ、監視の任に就いている。

阿蘇地域で試験が始められたこのシステムは、将来的にはドローンと連動した運用を目指している。
ドローンを使う事で小型杭からの通信を着実にキャッチし、複雑な地形の監視や、
より広いエリアでの運用が可能になる予定だ。

未だ復興の途上にある熊本県。
人々が日々の暮らしを取り戻しつつある中、IoTが復興の一助となりつつあるようだ。

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