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冷蔵トラックの温度を監視するInternet of Things

熊本県の田崎市場は半世紀以上の歴史を持つ、青果や鮮魚などの生鮮食料品を扱う卸売市場だ。
17万平方メートルを超える敷地の中央にセリ場が設置され、連日卸売業者と仲卸業者がセリで忙しくしている。
鮮魚のセリ場ではマグロ、天然もののブリ、近海の青魚などが所狭しと並べられ、競り落とされるのを待っている。
鮮魚のセリ場の一部は一般客にも開放され、地元の人がマグロの切り身などを買っている。

今回取材した会社は古くから田崎市場に出入りしている鮮魚の仲卸業者である。
毎朝5時からセリに参加し、各種の魚を競り落とし、地元の大手スーパーへ卸している。
この会社は10台の冷蔵トラックを使い、熊本市を中心に各地の店舗へ鮮魚を配達している。

ある日、その大手スーパーから、納入した一部の鮮魚の鮮度に問題があるというクレームが入った。
調べたところ、冷蔵トラックの冷蔵温度が一時的に上がり、鮮魚の品質を劣化させたらしいことが分かった。
運転手がサービスエリアで休憩中にエンジンをアイドリングにしたことで、
冷蔵庫のコンプレッサーの稼働が下がり、結果的に温度が十分に下がらない状態になったのだ。

問題に直面したこの会社はアソディーノグループに相談した。
状況を確認したアソディーノグループは、
この会社の冷蔵トラックに小型IoTデバイスの「DOKONA」を搭載し、温度を監視することを提案した。
その後ただちに了解し、この会社のすべての冷蔵トラックに「DOKONA」が搭載されることになった。

「DOKONA」導入の効果は覿面だった。
GPSと温度センサーを搭載した「DOKONA」は
すべての冷蔵トラックの走行位置と冷蔵庫の温度をモニタリングし、クラウド経由でデータをサーバへ送る。
温度上昇などの異常も、いつ、どこで発生したかが把握出来るようになり、トレーサビリティが大きく向上した。
その結果、この会社が運ぶ鮮魚の品質管理は、ほぼ完ぺきに近い状態になった。

そしてこの会社のトラックは今日も新鮮な魚を積んで地元熊本を走っている。
そのトラックを、小さなIoTデバイスが静かに見守っているのだ。

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